
源泉徴収票は、その年の給与・賞与や源泉所得税額を証明する重要書類。転職後や確定申告時に前職分が手元にないと年末調整や申告で不都合が生じます。
特に「年の途中で転職した」「退職後に引っ越した」などのケースでは、郵送が遅れたり行方不明になったりしがち。そんなときに有効なのが「電話」での取得依頼。電話は相手と直接確認が取れるため、送付先や本人確認の方法、到着予定日などを即座に確かめられ、対応の優先度を上げてもらいやすい利点があります。
この記事では、電話で確実に前職の源泉徴収票を受け取るための実践的な手順を、具体的な言い回しやテンプレートとともに紹介します。
前職の源泉徴収票を電話で受け取る方法

転職や退職後、確定申告や年末調整のために必ず必要になるのが源泉徴収票。
特に、次の職場や税務署から求められた時、「あれ、前の会社からまだもらってない…」と気づくケースも少なくありません。この場合、前職の源泉徴収票を電話で依頼するのがもっともスピーディな方法の一つ。
源泉徴収票の基本情報と重要性
源泉徴収票は一年分の給与や源泉徴収税額を記した法的にも重要な書類で、以下の用途で必要になります:
新しい勤務先での年末調整(合算して税金を調整するため)
確定申告(特に医療費控除などで所得を証明する場合)
住宅ローン申請や各種補助金申請で収入証明として求められる場合
会社側には原則として「給与支払報告」などの法的手続きと合わせて、退職者へ源泉徴収票を交付する義務があります(一般に翌年1月31日までに交付)。
ただし実務的には、住所変更や人事の繁忙期により到着が遅れることがあるため、早めに確認することが重要。
前職の源泉徴収票が必要な理由
前職の源泉徴収票がないと、新しい会社で正しく年末調整ができない、確定申告の際に所得が正確に申告できない、といった問題が発生します。結果として多く払った税額が還付されなかったり、逆に不足税が発生したりすることも。
加えて、住宅ローンや保育の補助申請などで収入証明が求められるケースもあるため、できるだけ早く前職分を入手しておくのが安心ですね。
電話による取得の利点と注意点
利点:
その場で担当者に伝えられるため、送付先・送付方法・到着時期の確認ができる。
書類紛失や住所不備があれば即時に修正依頼できる。
急ぎの場合、優先対応をお願いできる場合がある。
注意点:
平日の日中が対応時間となるため、仕事をしている場合は電話をかけるタイミングに配慮が必要。
個人情報(マイナンバーなど)を電話でやり取りする場合は、相手の本人確認方法や安全性を確認すること。
企業によっては窓口での本人確認(身分証の提示)や、委任状が必要になる場合がある。
電話での源泉徴収票の依頼手順

必要な書類と情報の準備
電話する前に、以下を手元に揃えておくと会話がスムーズになります(チェックリスト形式で確認)するといいです。
氏名(在職時の氏名。結婚等で姓が変わっている場合は旧姓も伝える)
生年月日
在籍期間(入社・退職年月日)
退職日(具体的日付)
現住所(郵送先。転居している場合は旧住所も伝える)
連絡先電話番号(あなたの)
勤務していた部署名・社員番号(ある場合)
身分証明の準備(本人確認を求められた場合)
代理受取を希望する場合は代理人の氏名・連絡先・委任状(原則)
事前にこれらをメモしておくと、電話でたらい回しされず短時間で済みます。
連絡先の確認と担当者の特定
まずは会社の代表番号 → 「給与係」や「人事担当」に取り次いでもらうのが一般的。大企業なら人事・総務の直通番号がウェブに掲載されていることもあるので確認を。
担当者の名前・内線番号を聞けたらメモしておく(次回のやり取りが楽になります)。
電話に出た第一声で「元社員で源泉徴収票の件で伺いたい」と簡潔に伝えると、要件に合わせて担当へ回してくれやすいです。
依頼の際の言い回しと注意点
電話の実際のフレーズ(例)を複数パターン用意しました。
状況に合わせて使ってください。
初めて電話する時(丁寧)
「お世話になります。私、○○(旧姓○○)と申します。○年○月まで御社の○○部に勤務しておりました。退職後、源泉徴収票がまだ届いておらず、発行していただけますでしょうか。現在の送付先は(住所)となります。手続き方法と発送予定日を教えていただけますか?」
急ぎであることを伝えたい時
「事情があり○月○日までに源泉徴収票が必要です。到着の目安をお聞きしてもよろしいでしょうか。可能であれば優先的にご対応いただけると助かります。」
本人確認で訊かれたら
「在職時の社員番号は○○、生年月日は○○です。必要な本人確認書類は写真付き身分証でよろしいでしょうか?」
注意点
電話でマイナンバーなどをむやみに知らせない。求められた場合は、相手が正式な担当であること、必要性を確認してから提供する。
いつ発送するか、追跡番号があるか、メールでのPDF送信は可能か、を必ず確認する。
前の職場への連絡方法

電話をかけるタイミングとマナー
ベストな時間帯:平日の午前10時〜午後4時が無難です。
始業直後や昼休み、終業直前は担当が不在だったり手が離せないことがあります。電話に出た相手には、まず短く丁寧に自己紹介をして要点を伝え、相手の都合を聞く配慮をしましょう。
「今、お時間よろしいでしょうか?」と一言あるだけで印象が良くなります。
話し方のコツ
相手の名前(担当者名)がわかったら「○○さん」ではなく「○○様」と敬称を付ける。
用件は最初に一言でまとめ、その後必要な詳細を伝える(例:「源泉徴収票の発行の確認でお電話しました。送付先の確認をお願いします」)。
応対をしてくれた相手への感謝も忘れずに^^
連絡したくない場合の対処法
前職と連絡を取りたくない、連絡先が分からない、あるいはトラブルで直接話すのが難しい場合の代替案。
メールでのやり取り
証拠(送信記録)が残るので安心。
代理人(家族や友人)を立てる:会社が委任状と本人確認を条件に対応するケースが多い。委任状は事前にテンプレートで用意しておく。
税務署へ相談
税務署は源泉徴収票そのものを発行できませんが、対応策や会社への促し方などアドバイスをくれます。確定申告の期限が近い場合は税務署の相談窓口へ行くことを検討します。
新しい勤務先の総務に相談:事情を説明すれば、新しい会社側で前職へ確認してくれることがあります(社内ルートでの連絡は効果的な場合がある)。
メールでの依頼方法とその利点
メールは記録が残るため、後で「いつ・誰が・何を依頼したか」を証明できます。件名は明確に、本文は簡潔に。下にテンプレートを用意します。
件名(例):
「源泉徴収票発行のお願い(元社員 ○○)」
本文テンプレート:
お世話になります。 ○○年○月まで貴社に勤務しておりました、○○(旧姓:○○)と申します。
本年の源泉徴収票が未着のため、発行と下記宛の送付をお願いできますでしょうか。
【送付先住所】
【連絡先電話番号】
在職期間:○年○月〜○年○月(退職日:○年○月○日)
必要な手続き・確認事項があればご指示ください。
お忙しいところ恐れ入りますが、発送予定日をご教示いただけますと助かります。よろしくお願いいたします。
メール送信後:3営業日以内に返信がなければ、電話でフォローアップを。これで行方不明や迷子防止になります。
電話を利用した源泉徴収票の発行元の確認

企業の人事部への確認のコツ
担当者と日時(発行日・発送日)を電話で確認したら、必ず自分側でメモを残す(担当名、発言の要点、日時)。
可能であれば「発送後に追跡番号を教えてください」と伝えると安心。
会社によっては過去の給与記録が年別に保管されているため、在籍部署や社員番号が分かると検索が早くなります。事前に給与明細などを確認しておくと良いでしょう。
税務署の利用方法とFAQ
税務署は源泉徴収票自体を会社の代わりに発行することはできませんが、以下のサポートが期待できます:
確定申告のやり方、源泉徴収票が間に合わない場合の一時的な対処法の説明。
会社側が法定の交付義務を怠っている疑いがある場合の相談窓口案内。
よくある質問
Q. 源泉徴収票が届かないまま確定申告の期限が来たら?
A. 税務署に相談して事情を説明し、必要な代替書類(給与明細等)で申告する方法を案内してもらいましょう。
再発行可能性のケーススタディ
ケースA:郵送中に紛失 → 会社に再発行依頼 → 会社は再発行(通常無料) → 発送まで1〜2週間
ケースB:前住所に送られたまま転居 → 住所変更を連絡して再送(本人確認が必要)
ケースC:会社が電子発行に対応 → PDFで即日送付(本人確認後)
どのケースでもポイントは「最初の電話で相手に事情を明確に伝え、発行・発送の期日を取り付けること」。また、再発行が必要な場合は「なぜ再発行が必要か(紛失・未着)」をはっきり伝えると処理が早まります。
源泉徴収票の再発行に関する注意点

再発行の手続きと必要な条件
企業によって再発行手続きが異なります。郵送での申請フォームが必要な会社もあれば、電話でOKの会社もあります。
本人確認(運転免許証、マイナンバーカード等)の提示を求められる場合があるため、準備しておきましょう。
代理人に代理受取をさせる場合、多くの会社では「委任状+代理人の身分証明」が要件となります。下に委任状テンプレを記載します。
委任状(簡易テンプレ)
私、○○(氏名)は、下記の者を代理人として源泉徴収票の受領を委任します。
代理人氏名:○○/代理人連絡先:○○/委任する事項:源泉徴収票の受領
日付:○年○月○日/本人署名:____
必要な期間と対処法
発行までの目安は、会社によりますが、即日〜2週間程度が一般的。繁忙期や年末年始は更に時間がかかることがあります。
確定申告の期限や提出期限が近い場合は、電話で「事情を説明し優先対応」をお願いすると効果があることが多いです。必要なら新しい勤務先の総務にも協力を頼み、社内ルートで督促してもらう方法も有効です。
指定の方法で受け取る方法
受け取り方法の例
郵送(一般的)
メール添付(PDF)— 企業によっては個人情報保護の観点で制限あり
窓口での直接受取(本人確認が必要)
代理人受取(委任状必須)
依頼時に必ず「どの受け取り方法を希望するか」「発送予定日」「追跡の有無」を確認しましょう。
実践シナリオ(ケーススタディ:具体例)
Aさん(30代、退職済み)は、4月に退職。8月に新しい会社で年末調整の話が出て、前職の源泉徴収票が届いていないことに気づきました。
Aさんの行動:
まず前職の人事に電話(午前11時)。担当へ取り次いでもらい、旧姓と在籍期間を伝える。
人事から「送付先が旧住所になっているため返送されている可能性あり」との回答。正しい住所を伝え、再発送を依頼(PDF送付の可否を確認)。
3営業日経っても音沙汰がないため、送付方法を確認する電話を再度入れ、追跡番号を教えてもらう。
追跡で郵便局の保管になっていたことが判明→受取。結果、退職から10日で取得。
ポイント:最初の電話で担当名と発送の約束日をもらい、約束日を過ぎたら必ず再確認をいれることが肝心です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 前職が潰れた/連絡先が分からない場合は?
A1. まずは会社の登記情報や代表番号、元上司の連絡先を探す。どうしても連絡が取れない場合は税務署に相談し、確定申告の方法について案内を受けましょう。
Q2. 発行手数料はかかりますか?
A2. 多くの企業では無料ですが、会社によっては再発行手数料を請求する場合もあるため事前に確認を。稀ですがPDF発行に限り手数料があるケースもあります。
Q3. 海外在住ですがどうすればいい?
A3. 国際郵便での送付やPDF送付に対応してもらえるかをまずは電話で相談。代理受取や委任状で家族に受け取ってもらう選択肢もあります。
まとめ
「前職の源泉徴収票もらい方電話」で重要なのは、事前準備・担当者特定・分かりやすい依頼の3点です。電話は迅速に状況を把握し、発送方法や到着予定を決められる強力な手段。
ただし、個人情報やマイナンバーの取り扱いに注意し、必要書類(身分証明や委任状)を事前に準備しておくとやり取りがスムーズになります。
万が一の未着やトラブル時は、メールで記録を残す、税務署や新しい勤務先に相談する、代理人を立てるなどの複数の対処法を組み合わせると安心です。

